緋い記憶です。

生まれ故郷の古い住宅地図には、あの少女の家だけが、なぜか記されていなかった。
あの家が怖くて、ずっと帰らなかったのに。
同窓会を口実に、ひさしぶりに故郷を訪ねた主人公の隠された過去、そして彼の瞼の裏側に広がる鮮やかな“緋色のイメージ”とは、一体何なのか……。
直木賞受賞の傑作ホラー。
表題作ほか、選考委員の激賞を受けた「ねじれた記憶」など、粒よりの七篇を収録。
痺れるように怖いのに、とてつもなく懐かしい――高橋克彦ならではの独自の世界を満喫できます。
つましい月給暮らしの水田仙吉と、軍需景気で羽振りのいい中小企業の社長、門倉修造との友情は、まるで神社に並んだ一対の狛犬のように親密なものだった。
門倉は、水田の妻たみに、長年ひそかな慕情を抱いてもいる。
太平洋戦争をひかえた慌しい世相を背景に、男の熱い友情と秘めた思慕が織りなす、市井の家族の情景を鮮やかに描いた、向田邦子・唯一にして絶品の長篇小説。
東宝による映画化では、高倉健が門倉、板東英二が水田、富司純子がたみを演じた。
池袋の街は眠らない。
そこには、あらゆる人間がうろついている。
インターネット上で私生活を見せるアイドル。
計数機ですべてのものを数えつづける少年。
秘密の風俗業者と、みかじめ料をとる組の男たち。
カリスマデザイナー。
女子高生監禁事件の未成年の犯人。
ホームで余生を送る老人たち。
家業である池袋西一番街の果物屋を手伝いつつ、ストリートファッション誌で人気コラムを書くマコトのもとには、今日もさまざまな事件がふりかかってくる。
リアルな読みごたえの短篇4篇。
イギリスに子連れで留学中の元女優・佐久間浩美が突如、ベルリンで北朝鮮関係者に拉致された。
ロンドン駐在の商社マン安原は事態の異常を察し、浩美の安否を確かめようとするが、すでに浩美は北朝鮮・平壌に移送された後だった。
浩美は平壌の招待所に監禁され金正日のもとに連行される。
そこで彼女が強要されたのは屈辱的な任務だった──。
北朝鮮による日本人拉致事件と連合赤軍によるさまざまな国際事件を彷彿させる問題作。
1990年当時、拉致の実態はここまでわかっていた!息子と引き離され、平壌に拉致された浩美。
浩美の義父と恋人は、北朝鮮へ救援に向かう。
一方、テロ集団・日本赤衛軍は新たな人物に狙いを定め、フィリピン・マニラへ。
ターゲットは商社支店長。
誘拐集団にも、被害者側にも、隠された思惑があり、事件はいよいよ混迷してゆく。
現実の誘拐事件「若王子事件」をモチーフに、ソウル・オリンピック直前の北朝鮮とテロ組織の謀略を、恐ろしいほどリアルに、壮大に描き出す「今だから理解できる真実の断片」に満ちたストーリー。
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